外壁材には、サイディングやモルタル、タイルなど様々な種類があり、適切なタイミングで適切なメンテナンスを行うことでお家を長持ちさせることができます。
今回は、金属系サイディングのガルバリウム鋼板の特徴からみる、メンテナンス方法について解説していきます。
そもそも、ガルバリウム鋼板ってなに?
ガルバリウム鋼板は、外壁材や屋根材として使用される金属板です。
ガルバリウム鋼板は、表面に腐食から鉄を守り表面を保護する(犠牲防食)機能を持った亜鉛と耐久性に優れているアルミでメッキによるコーティングを施していることで、酸性雨に強いです。
鋼板というのはサビやすいのが大きなデメリットでしたが、メッキ加工によりガルバリウム鋼板は非常に長い耐用年数を発揮し、亜鉛だけでメッキ加工をしているトタンと比べると耐久性が約3~6倍ともいわれています。
ガルバリウム鋼板の特徴
メリット
・サビに強い
・軽いため耐震性が高い
・耐用年数が長い
ガルバリウム鋼板は金属製ではありますが、亜鉛とアルミでコーティングされているので、サビに強いです。
また、数ある外壁材の中で特に軽量な材料であり、古い建物に対して余計な負担をかけずに新しい外壁にリフォームすることができます。
軽い素材は建物に大きな動きが発生した場合に揺れが続きにくく、最小限の揺れにとどめることができます。
そのため、大地震が発生した場合でも建物に負担をかけにくく、地震に強い素材と言えます。
屋根での比較ですが、トタン屋根のの耐用年数が5〜10年程度といわれているのに対して、ガルバリウム鋼板屋根は10〜20年といわれています。
デメリット
・傷がつき、そこからサビが広がりやすい
・断熱性、遮音性が低い
・結露が起きやすい
軽くて軽量な分、傷がつきやすいです。
メッキが剥がれるほどの傷がついてしまうと、そこからサビ始めてしまいます。
また、通常の外壁材では湿気が外へ逃げることのできるような工夫を施すところ、断熱性を高めるために、隙間を作らずに施工をします。
よって、湿気が閉じ込められ、結露が発生してしまいます。
ガルバリウム鋼板 劣化症状別 メンテナンス
<カビ・汚れ・腐食・チョーキング>
汚れが表面に付着しているだけであれば、水洗いで済みますが、ガルバリウム鋼板自体にカビができていたり、腐食している場合は注意が必要です。
水洗いで落ちない汚れやカビ、腐食が進んでいたり、チョーキングが発生している場合は塗装をする必要があります。
ガルバリウム鋼板は汚れなどが付着しづらい材質でできている一方で、塗料も付着しづらいため塗装は非常に困難です。
しかし、屋根や外壁は紫外線や雨に毎日さらされ続けるため、段々と劣化していきます。
屋根や外壁の劣化からの雨漏りやシロアリ発生を未然に防ぐためにも、適切なタイミングで保護する必要があります。
素人が塗装を行ってしまうとせっかくのガルバリウム鋼板の質感が台無しになってしまいます。
塗装が必要なタイミングで、知識ある業者に外壁を保護することでお家を長持ちさせましょう。
<釘浮き(屋根の場合)>
屋根の場合のみ、板金部分からの釘の浮きが出ている場合メンテナンスが必要になります。
釘が緩んだ箇所が雨水の通り道となる為、中の木を腐らせてしまう危険があります。
また、釘が緩み抜けてしまうと、強風や台風などで飛ばされてしまう可能性が高いです。
木が腐ると交換などで余計な費用が掛かってしまいますので、そうなる前に早めのメンテナンスを行いましょう。
<シーリングの劣化>
ガルバリウム鋼板自体の劣化ではないですが、外壁と外壁、屋根と屋根を繋ぎ目部分にシーリング(コーキング)というものを埋め、雨水が入らないようにします。
一般的なコーキングの寿命は10年。
コーキング工事は、既存のコーキング材の上に、コーキング材を補填する「増し打ち」と、既存のコーキング材を撤去して、新たに打ち直す「打ち直し」があります。
セルフでできる!定期的な水洗い
ガルバリウム鋼板は、塩分やほこりなどの付着により錆が発生してしまうことがあるので、清潔な外壁をキープすることが大事になります。
一年に1、2回程度、定期的な水洗いを行い、清潔に保ってあげましょう。
汚れが無くクリーンな状態を保つことにより錆などの不具合を発生させずに、長期に渡って使い続けることができます。
ただし、ガルバリウム鋼板は非常に薄い素材ですので、水洗いをする際には水圧に十分に注意して優しく洗いましょう。
年に1回程度で良いので、ホースを使って水をかけて綺麗にするのがポイントです。
高圧洗浄を使うとガルバリウム鋼板に傷がついてしまう可能性がありますので気を付けましょう。